Japan Stories / January 2025
記載されている情報だけじゃない、アンバサダーによるリアルな使用感をお届けします。アイテム選びにお役立てください。
シューズごとの特徴、どんなシーンで履きたいか、サイズ選びなど、アンバサダーによるNNormalアイテムのレビュー。このガイドをヒントに、あなたにピッタリなモデルを探してみましょう!
大瀬和文
<Kjerag>
初めて履いた時は柔らかさをミッドソールに感じて、シューズ特有の癖がなくフラットに地面へ接地が出来て、地面を捉えることが出来るシューズだと感じました。そして、軽さとグリップの良さも履いて歩いた一歩ですぐに感じることができました。耐久性も高く、クッション感は500km、800km、1,000kmと距離を踏んでもほとんど変わらないと感じました。
私は普段の練習から、スピードを上げたい時やテクニカルなフィールドで使用します。もちろん走り易いサーフェスでも使用します。バーティカルから100マイルまで使用する事ができる安心感があるので、正直細かいフィールドは選びません。
このシューズは履く人を選びませんが、選択する事を悩むことがあるかと思います。走るのが得意な人はよりランニングシューズの感覚でこのシューズを履きこなす事ができるだろうし、歩くことが好きな人はTomir1.0やTomir2.0などを選ぶだろうと思います。軽さとある程度のクッション性としっかりしたフィット感を求めるならこのシューズで決まりかと思います。ただし、昨今の厚底やロッカーの効いたシューズ機能に頼り切ったランナーには、サポート力が少ないと物足りなさを感じるかもしれません。
<Tomir 2.0>
柔らかいけど安定感があり、そして適度なフィット感がある。それがこのシューズを初めて履いた時の印象です。一言で言うと、KjeragやTomir1.0の良いとこをピックアップした様なシューズです。Kjeragだとフィット感が強すぎて不満がある人や、Tomir1.0だとゆったりしすぎて少し重く、硬さも感じる人はこのシューズが合うかもしれません。
このシューズもバーティカルから100マイルまで距離を選ばず履くことができます。ですが、足捌きの必要な足場の狭いテクニカルな場面においては、慎重さを求められて少し足が動かしにくいかもしれません。ガレ場でも安心して走れるクッション性と安定性は、多くのフィールドで履くことができると思います。
<Tomir 1.0>
初めて履いた時はクッション性がありながらも、少し硬めのミッドソールによる安定性を感じました。重さは300g(27cm)を切っているので、そんなに気になる事はなかったです。実際に走るとトレイル特有の突き上げなどは感じにくく、グリップ力の強さも感じました。このシューズは1,000km以上を踏んでもヘタリを感じる事なく、アッパーを含めて頑丈なのも今シューズの特徴だと実感しています。
シューズ特有の安定性とミッドソールの程よい硬さがシーンを選ばず、普段履きから登山、ハイキング、ランニング、登山道整備など、幅広いシーンで使用しています。また、ゆったり履けるアッパーのつくりから、速く走るためよりもゆっくりと長く走りたい時に履いています。
ランニングだけでなく、様々なアクティビティをしたい人に向いているかと思います。見た目の良さもそれを後押しします。
根本的にKjeragもTomirも、シューズの機能に頼って走りたいランナーより、自身の体をしっかり使って走りたい人に向いているシューズだと思います。それにより、オーバーユースによる怪我の予防やしっかりした身体の使い方を身につけられるかもしれません。
<Tomir Waterproof>
Tomir1.0と変わらない履き心地。防水メンブレンを使用しているがアッパーの硬さは感じず、フィット感も適度でゆったりし感じで履けます。ランニングでも十分使用できる軽さがあり、Tomir1.0同様に幅広いアクティビティで使用できます。雨だけでなく、降雪時でも安心出来るグリップ力です。
<Tomir Boot Waterproof>
Tomir Waterproofに足首までのカットが付いたことでサポート力が増し、下半身の踏ん張りが効き易いシューズだと感じます。登山や登山道整備など、重い荷物を持つ時に足腰に踏ん張りを付けやすくなるので、楽に歩く事ができると実感しています。
また、足首をしっかり固定する事で捻挫の予防にもなっていると感じます。普段履きとして雨の日や降雪時に履くのもおすすめですし、ローカットより保温も効くので寒い日に履くのもおすすめです。
藤飛翔
<Kjerag>
「すべてがちょうど良い」-初めて足入れをした時、足馴染みの良さを感じました。アッパーは前足部の程よいゆとり感と、中足部のくびれが良い塩梅であり、ストレスの無いフィット感です。
素材は柔らかでありながら伸縮性は無く、靴紐の調整により自分好みにフィットさせることができます。インソールはありませんが、程よいアーチサポートも感じられます。ドロップも控え目(6mm)で変な癖もないため、立ちやすい・歩きやすいという印象です。まさに、スニーカーを履いているというくらいノンストレスな履き心地です。
ランニングしてみると地面をダイレクトに感じ、素早いレスポンスがありますが、足裏やアキレス腱等にかかる嫌なストレスは感じません。トレイルでは岩場や木の根など、どのような路面でも使いやすさを感じます。ソール全体のねじりに対する硬さ(ねじれ剛性)とクッションとしての硬さ(硬度)は過不足なく、ナチュラル感が丁度良いです。
足裏のセンサーを程よく使いながらも、守ってくれるモデルになっていると感じます。ある程度スピードを出して、山を駆け下っても安心感があります。
どのシューズも、履き続けるとフィット感やサポート性が落ちたかな?と劣化が気になりますが、Kjeragは全く気になりません。高耐久で癖のない”すべてがちょうど良い” Kjeragは、普段の山行からレースまで幅広く愛用しています。ロードのランニングや岩場の山行まで「これさえあれば」は過剰かもしれませんが、どんな条件にも適応し、長く使える間違いの無い一足だと思います。
機能面ばかりのインプレッションになってしまいましたが、デザインも秀逸です。派手さはありませんが、ブランドのルーツになっているノルウェーやマヨルカからインスピレーションされた色使いは、いつもよりちょっと気持ちが上向くデザインかなと感じます。
<Tomir 1.0>
「安心して一歩を踏める」-足を通してみると一昔前のトレイルシューズを彷彿とさせる、少しハード目な印象を受けました。Kjeragと比べて、アッパーやミッドソール素材に硬さがあります。ただし、これは全くデメリットではありません。
アッパーだけ柔らかい、ミッドソールだけ剛性が弱い等、惜しいなぁという所が無く、シューズ全体での整合性が非常に良く取れているモデルに感じます。
そのため、特に岩場やガレ場の多いハードな山行で頼れるモデルになっています。どんなサーフェスでも、一歩を安心して踏みこめるため、スピードを出したときに強みを実感できるかと思います。
KjeragやTomir 2.0に比べてロードでは劣るかもしれませんが、山遊びでとても頼れる存在です。個人的にはアルプスや八ヶ岳等の山行で使用しています。宿泊の荷物を背負った時であっても安定感を感じられ、特に注意の必要な下山時にとても助けられています。
他モデル同様に、色使いも素敵なので、どんなシーンでも愛用しています。
<Tomir 2.0>
「安心して永く履ける」―Tomir 1.0とKjeragの良いところ取りで、NNormalの中で最も汎用性が高いモデルと感じます。上記2モデルよりも、ソールが厚くドロップも少し増えました。自然と次の一歩が出る、走りやすい印象を受けました。
アッパーはTomir 1.0と同じ素材で少し硬め、Kjeragよりもゆとりのある履き心地です。履けば履くほど足馴染みが良くなっていく感覚があります。
ミッドソールはKjeragと同じ素材で、軽くてちょうど良いレスポンスがあります。トレイルでもそうですが、ロードでも使いたいと感じる程に推進力とクッション性を感じられます。
永く使っていてもシワが入りにくく、硬さや剛性、レスポンス感に変化はありません。ミドル、ロングと距離を伸ばしていく際、安心してチャレンジを助けてくれるモデルかと思います。
<サイズ感について>
アパレル(参考170cm/58kg)
トップスは、Mサイズで少しゆとりを持ったジャストフィットです。Sサイズでタイトフィット、丈感は問題ありません。ショーツは、Sサイズでジャストフィットです。Mサイズではウエストにゆとりがあります。
シューズ(足幅細め/他ブランドだと26.0cmを選ぶことが多い)
KjeragとTomir 1.0はハーフサイズダウンの25.5cm、Tomir2.0は26.0cmを履いています。
踵が小さく出っ張り(踵骨棘)があるため、昨今のシューズ選びには難儀するのですが、NNormalのモデルはすべてヒールがしっかりとした作りのため、良いフィッティングです。踵の作り自体が小さいわけではなく、万人にフィットする作りだと思います。
岩井竜太
<Kjerag>
最初の足入れ感覚は癖がなく、足にまとわりつくような気持ちの良いフィット感でした。アッパーは特殊な編み込みをされた合成繊維のMatrix素材を使用していることで耐久性が高く、何百キロと履き込んでも生地が伸びたり弱くなる感じがしません。
最初の印象は正に「自身が求めていたシューズ」です。好んで使用していた他ブランドのトップモデルシリーズに近い印象です。さらに、Kjeragはアッパーの耐久性が高く、ソールには程良いクッション性もあるので、求めていた最高のシューズだと感じました。履き込んでもイメージは変わらず、履けば履くほど馴染んでフィット感が増し、足との一体感が生まれます。
厚底シューズで練習するよりKjeragのような薄目のシューズを履くことで、脚作り+山に強い足が作れる感覚があるので、大会だけでなく練習でも距離を問わずに使用しています。
また、ロードでのジョグや坂ダッシュなどの出力が高い練習でも使用しています。ロードを速いスピードで走っても足捌きのし易さで回転数も上がり、カーボンプレートにはないナチュラルな反発感があります。
Kjeragはある程度距離を走り込んでいるシリアスランナーにおすすめです。ショートレースやロングレースに向けての脚作りや。ロードとトレイルを一足でまかないたい方にも両輪で使用できるシューズです。
あとはスカイランニングのようなテクニカルなくだりを落ちるように足を捌いたり、足裏間感覚を大切にするランナーにおすすめしたいです。
<Tomir 2.0>
見た目とは裏腹にとても軽量に感じました。また、Kjeragに比べて幅が広いので少しゆったりとした履き心地です。そして一番驚いたのは、感じたことのない気持ちの良い反発感です。これはソールの厚さもありますが、超臨界発泡ならではの感触だと感じました。
この反発は、硬いロードや平らなシングルトラックで気持ち良く推進力を生み出してくれます。個人的には4分を切るペースでもストレスなく、むしろスピードに乗れる印象です。
Tomir 2.0はロングトレイルで距離を積む時や、ミドル・ロングレースなどで足の負担を減らしながら後半もしっかりと走りきりたい時に使用したいシューズです。林道や峠走などのある程度反発感を持ってスピード出力を上げたい時にもおすすめだと思います。
Kjeragはある程度脚が出来ている方にしっくり馴染むシューズだと思いますが、自身の脚力を使って走るシューズでもあるのでトレイル初心者の方には中々一足目としてお勧めはし難いシューズです。
しかし、Tomir 2.0に関しては脚力に自信がなくてもシューズが走りをアシストしてくれるような程よい反発感があります。また、Vibram MEGAGRIPの滑らなさが安心感を生み、くだりの怖さを解消してくれると感じます。
<シューズサイズ感>
足形は細身、足の甲は少し高い、右足は外反母趾あり。
今まで履いていた他ブランドのシューズは25.5cm、KjeragもTomir 2.0も最初は25.0cmを履いていましたが、横幅が狭く感じたので両方とも25.5cmを履いています。
インソールを入れていますが、足の甲が当たったり締め付けを感じることはありません。
Tomir 2.0に関しては履き込むと前足部に多少緩みを感じるので、履き込み時を考えたら25.0cmの選択でも良いかもしれません。
<ウェアサイズ感>
173cm/60kg
トップスはSサイズでジャストフィットです。ショーツ・タイツはSサイズでジャストフィットで、Mだと腰回りがゆったりします。
石原菜美
<Kjerag>
とても薄くて軽いシューズ。履いた瞬間から地面の感覚がダイレクトに伝わってきて、しっかり自分の足で地面を捉えている感覚があります。
自分が足をついた感覚と、シューズが足をついた場所のズレがとても小さいので、テクニカルな下りでも安心してどんどん攻めることができます。これを履き始めてから捻挫がなくなりました!
私はサーフェスに関係なく、100km以下のほとんどのレースでこれを使っています。
500-600km使用しましたが、アッパーはダメージほぼなし。ソールはやや減っていますがそれでもまだグリップ力に全く問題ありません。耐久性があるから買い替えの頻度が減る、だから環境にやさしい、というのも好きなポイントです。
<Tomir 2.0>
見た目も履いた感覚もかなりしっかりしていて足を守ってくれる感覚ですが、レースでも使える軽さです。クッション性があるので、私は100kmを超えるレースだとKjeragではなくTomirを選ぶと思います。
ソールのラグが高く、かつラグ同士の間隔が広いので、水・泥抜けがとても良い。ズルズルドロドロのトレイルでもしっかり地面をつかんでくれるので滑りません。
トレイルランニングシューズとは思えないほどどのカラーもとてもおしゃれで素敵なので、普段履きにも使っています!
<Tomir Waterproof>
Waterproofとは思えない柔らかさと軽さ。走れる防水シューズです。
途中から大雨になった信越五岳のサポートの際に履きましたが、ドロドロの地面で長時間歩きまわっても全く濡れず、いつものTomirの感覚で履くことができて快適でした!
<サイズ選びについて>
シューズ/足形:幅ふつう
Kjerag、Tomirともに25.5cm。試着した際Tomirが大きく感じ、当初はワンサイズ下げて25.0cmを履いていたのですが、下りで足先が当たりやすかったので結局同じサイズを履いています。
他ブランドはすべて26.0cmを履いていました。
アパレル/162cm 肩幅広め※体重は常に浮遊しているので0kg
ウィメンズアパレルは全てSを着用。少しゆとりがあります。XSだとかなりジャストフィット、Mだと大きすぎると思います。
ザック:必携品の少ないショートレースではXS。シェルや食料を背中に入れる必要があるレースではS。何も入れずに試着するとSは大きく感じるのですが、背中にものを入れるとぴったりになり、Sの方が出番が多いです。
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